ドイツの思想家「ビョンチョル・ハン」が、「疲労社会」という本を出している。彼はヨーロッパで非常に有名な哲学者。
今の社会は巧妙に自己成長や能力開発などが仕掛けられている。「もっと頑張らねば」とか「まだまだ成長が足りない」とか「SNSでいいねをもらって承認されたい」とか、こうした社会が疲労社会と分析している。
しかも恐ろしいことは、他人から強制的に言われているのではなく、自分が無意識に成長しないとダメだとか、もっと頑張れないとダメだとか、自分が勝手に自分を精神的に追い込む仕組みが社会にできていて、無自覚なままそれに突き進み、挙句の果てに疲れて心を病んでしまうということ。
まずは、そんな社会になっているということを客観的に知ることが大事なんだと思う。自分が自分を搾取してるなんて、何ともバカバカしい話だ。
いろんなことが、「生産性の向上」や「資本主義の目的」のために、狡猾に活用されている。
ウェルビーイングも良く考えたら、うまく利用されてやしないかと注意する必要がある。幸せな人は生産性が1.3倍ある、なんて別に幸せと生産性なんて関係ないのに、うまく取り込まれている懸念がある。
いずれにしても、こうした巧みな仕掛けがこの世の中にあることを見抜いて、疲労しないよう注意して生きていきたいもの。
これも、ウェルビーイング!
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