ウェルビーイング研究者の石川善樹さんの記事から。面白い研究が掲載されていたので紹介したい。これは役立つかも。
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(記事抜粋)
法政大学准教授の永山晋さんという経営学者がいます。永山さんの専門は「組織のクリエイティビティと価値創造」。創造性が高い人やチームにはどのような特徴があるのか、というテーマについて研究している、その分野の第一人者でもあります。
私と彼はどちらも働き方の未来について考える「ヒューマンファースト研究所」のアドバイザーであると同時に、自由エネルギー原理について毎週のように一緒に勉強している仲間でもあります。その彼と一緒に調べた「移動の多様性とウェルビーイングの関係性」という最近の研究から、とても面白い結果がわかりました。
まず、「移動した先で何をすればウェルビーイングになれるのか?」という視点で私たちは2種類の調査をしました。
ひとつは、移動した先で仕事をした場合。もうひとつは、移動した先で自分らしくある、つまり遊んだ場合です。
仕事のモチベが最も上がる移動距離は?
結果は、移動先でウェルビーイングになれたのは、やはり自分らしくいられる好きな時間、遊びの時間を過ごした人のほうでした。移動先で仕事をした人たちは、ウェルビーイングはさほど高まらなかった。
ところが、面白いのはここからです。移動をした先で仕事をした人たちは、ウェルビーイングは高まらなかったのですが、仕事に対する熱量、専門用語でいうところのエンゲージメントに限っては飛躍的に高まったのです。
しかも1カ所ではなく、複数のいろんな場所に移動して、そこで仕事をするほうが仕事のやる気は上がることがわかった。ではどこに移動して仕事をすると、エンゲージメントが最も高まったと思いますか?
答えは近所のカフェ。つまり、在宅や会社よりも近所のカフェで仕事をしたほうが、仕事へのエンゲージメントが高まるという結果が導き出されたのです。
移動が仕事にもたらすポジティブな影響について、もう少しご紹介しましょう。
「座っているときと歩いているときでは、思い浮かぶアイデアはどれくらい違うのか」という移動とアイデアの関係性に迫った研究もあります。もう予想がつくかと思いますが、より多くアイデアが浮かんだのはやはり歩いているとき、さらにいうと、屋内よりも屋外で歩いているときのほうがアイデアは増えた。
つまり、移動をしている最中に、人間の脳はひらめきやすい状態になっているようなのです。
近所のカフェをあちこち巡る。新幹線や飛行機でワーケーションをしに行く。これらはいずれも仕事面における明らかなメリットです。移動距離が長いほど、創造性(クリエイティビティ)が高くなるという見方もできるでしょう。
ただ、ではこれがウェルビーイングかというとやはり違います。よく生きるためのウェルビーイングではなく、あくまで、よく仕事をするためのウェルドゥーイングと捉えるほうが正確でしょう。
その前提に立ってもう一度、移動とウェルビーイングの関係性について調べてみたところ、「いろんな場所で遊んでいる人はウェルビーイングが高い」という結果が出ました。
仕事への貢献はいったん脇において、一人の人間として心ゆくまで遊ぶ。それがとても大切であるという事実が研究を通じてあらためてわかったのです。
(抜粋終わり)
何となく分かっていたことが、こうして研究結果として示されると面白い。
さて、ドトール行ってこようかな。
これも、ウェルビーイング!
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