コロナのワクチン開発や新薬の開発ニュースで良く聞く言葉がプラシーボ(偽薬)。
プラシーボ効果とは、有効成分が含まれていない薬を、本物の薬として患者に使用してもらったときに、ある程度の割合で治ってしまうことがあり、これは薬を飲んだという安心感が、体にひそむ自然治癒力を引き出している現象のこと。
つまり、これは良く効く薬と思って飲めば、病気も治ってしまうという理屈(100%でないにしても)
であれば、薬の代わりに、例えば何かになりきって、あたかもそのように振る舞えば、現実を変えることができるのだろうか。
というような実験をハーバード大学心理学博士エレン・ランガー教授が行った。
「反時計回り実験」:老人が驚きの若返り!

1981年秋、ニューハンプシャー州のとある町で70代の年配の被験者8名は、まるでタイムスリップしたかのような22年前の内装に作り込まれた建物で5日間共同生活しました。そこは内装のみならず、白黒テレビで1959年当時流行っていたテレビ番組を流したり、当時の人気歌手の歌声が昔風のラジオから流れている、といった大がかりなセッティング。本棚の書籍や置いてある雑誌も全て1959年のものにするというこだわり様。
被験者には、実験の前にランガー教授から以下の指示がありました。
・昔話をするのはOKだが、ただ漫然と懐古にふけるのではなく、22年前の自分になりきるよう心理的努力をすること。
・当時の出来事や映画の批評、時事ネタなどについて全て「現在形で」語り合うこと。
・現在の自分が映ってしまう「鏡」や現代風な衣類は一切NG。
・ 22年前以前の自分や家族などの写真のみ飾る。現在の写真は持ち込まない。この実験の結果、70代の被験者たちに次のような若返り効果が報告されています。
・手先の器用さが向上、柔軟性向上、姿勢が良くなった、視力が向上、見た目が若くなった
ランガー教授曰く、「マインド(心)を若い頃にシフトしたことで、自ずと身体もそれについて行ったのです」。
自分の頭の中、心の中は自分でコントロールできる。若いと思えば若い、おっさんと思えばおっさん(笑)
どう思おうと自分次第。自分の好きなように思えばいい。少し目を閉じて「ところで、私は気持ち的に何歳くらいなんだろう?」と聞いてみては。
心の中で若さのコスプレすることは、時間もお金もかからない。そして効果ありそうだ。
これも、ウェルビーイング!
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