私の好きな泉谷閑示さんがこんなエピソードを本で書いてた。
あるクラスに転校生が来ることになりました。しかし、どこからか「今度来る転校生は、かなりのワルらしいぜ」という噂が広まり、それは担任の先生の耳にまで入っていました。
いよいよ、噂の転校生がクラスにやってきました。
転校生は礼儀正しく自己紹介し、クラスに頑張って溶け込もうとしましたが、どうもクラスメイトも担任も妙な視線を自分にむけてくる感じがしてなりません。
それもそのはず、「あいつ、ずいぶんネコかぶって普通を装っているけど、今に正体を現すにちがいない」と周囲は警戒して接したいたからです。
そんな視線にさらされ、何を言っても皆が妙な反応しかしてくれないので、転校生は次第に気持ちが塞ぎ、そのうち本当に気持ちが屈折していきました。
そしてある時、クラスメイトの不愉快な言動に反応して、ついに暴力沙汰を起こしてしまいました。
それを見て周囲は、「やっぱりあいつはそういう奴だったんだ。いよいよ正体を現したぞ」と思ったのです。
しかし実は、例の噂は何かの間違いで広まった、全く事実無根のデマだったのです。。
ここで言いたいことは、性悪説のレッテルがいかに検証され難く、人は不信を抱くとその考えに巻き込まれてしまうかということ。特に今の時代で恐ろしいのは、こうしたデマがSNSであっという間に広がってしまうこと。
人に対して性悪説で接しても何も得られないし、お互い不幸なことだ。
人を色メガネをかけて見たり、誰かの噂を信じたりしないで、ニュートラルに人と接することが大事だと思う。
これも、ウェルビーイング!
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