日経新聞の夕刊記事。
やはり、時代はウェルビーイングと実感する。フィデリティという投資信託の販売運用会社の首席研究員の言葉。
こうした資本主義の権化のような、金融業界もウェルビーイングを言いだしてきたから、時代はますますウェルビーイングに注目するだろう。とても良い傾向だと思う。
生活への満足感や充実度を指すWell―being(ウエルビーイング)という言葉が注目されている。新型コロナウイルス禍を機に幸福かどうかが人々の価値判断の基準になりつつある。国も各種計画にウエルビーイング関連の重要業績評価指標(KPI)を設定し関係府省庁連絡会議を発足させた。
フィデリティでは世界16カ国約2万人を対象にコロナ禍での人々の心理やウエルビーイングに関する調査を実施した。お金、健康、生活、仕事の4軸を設定し国、男女、所得、年齢別に分析を試みた。
コロナ禍はネガティブな心理のみを生み出したわけではなく、在宅時間の増大や健康改善、貯蓄の増加などを通じてポジティブ感情の要因にもなっている。
日本人は健康やワークライフバランスについて「よい」とする人が多い一方、資産形成について「悪い」が多い。コロナ禍で支出が減って貯蓄が増え、老後準備も進んだのは世界共通の傾向だ。にもかかわらず、リタイア時期を遅らせる動きも共通だ。「老後資金が足りない」が多くの国でトップの理由だが、日本は「長く働きたい」が多く、勤勉な国民性がにじみ出る。
会社に求める要望として、柔軟な勤務形態とワークライフバランスがどの国でも上位だが、日本では雇用主へのリクエストが全般に少なめである。従業員のウエルビーイング向上は生産性に直結するもので、企業側からの働きかけも必要であろう。
ウエルビーイングは国内総生産(GDP)のような従来統計とは異なる視点で、社会の豊かさを計測する試みである。日本人が悲観的なのはこの調査に限らず毎度おなじみの結果だが、これを官民でどう変えていくか。2022年がウエルビーイング向上元年になることを願う。
経済界もウェルビーイングに注目している。我々個人も、もっと堂々と自分の幸せファースト、自分軸で生きていくべき時代がきてる。人の目なんか気にせず、遠慮なんかしないで。一度きりの人生を大切にしたいもの。
これも、ウェルビーイング!
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