私は子どもの頃、祖父に「屁理屈ばっかり言っとってはいかん!」とよく叱られた記憶がある。
内容は全く覚えていないが、祖父が何か言うたびにめんどくさい質問を繰り返していたのだろう。だから祖父に叱られたんだと思う。
孫と祖父の関係であれば、それでもいいかも知れないが、例えば会社の会議でめんどうなどーでもいいような質問をする人に対しては、「屁理屈ばっかり言っとてはいかん!」と言うわけにはいかない。
こうした「めんどくさい人」を黙らせるにはどうしたら良いか?
めんどくさい人とは、例えばこんな質問をする人。よく野党が与党をやっつけたいために質問している。
- 『検討する必要がある』って、具体的にどう検討するんですか!
- 『全員参加の体制をつくる』って、全員とはどこまでをいうんですか!
それに対して、「そういう、こまかいことは……」と言おうものなら、
「こまかいこと、とはなんですか! 疑問点はすべて明らかにしておかないと、承知できないのは、当たり前じゃないですか!」
と、さらに食ってかかるだろうから、ほとほとうんざりする。
英国ヨーク大学のピーター・ブル博士は、質問をじょうずにかわすことで有名なサッチャー元首相のインタビューを研究し、いくつかの有効な方法について明らかにしている。
(対策1)相手の質問に攻撃をする
「それは仮定の話にすぎませんよね。仮定の話にはお答えできません」
「その質問は、まちがった前提に立っていますね」
「その質問は、不正確ですね」
「その質問は、いまの状況とは、ぜんぜん関係がないですよね」
などと攻撃すれば、相手の質問はやむ。
つぎの方法は、質問に質問をかぶせる方法だ。
「もっと明確に質問してくれませんか」
「抽象的すぎてわかりません。なにか具体例をあげてくれませんか」
(対策2)相手に質問をさせない
「なるほど、ですが、私の話はまだ途中ですから」
といって、相手に連続で質問をさせずに、ひとつめの質問について、自分で好き勝手なことをしゃべってしまうのである。
これらの切り返し戦術を知っておけば、少しは相手からの詰問にも耐えられるようになるかもしれない。ただし、重箱のすみをつついてくる人は、相手と議論をしたいのではなく、ただやっつけたいと思っているだけかもしれない。
そういう人だとわかったら、議論などをせず、さっさと負けを認めてしまったほうがいい。
議論をするだけムダなので、最初から議論の土俵にのらなければいいのである。
頭を使って、自分の心を守ること!
これも、ウェルビーイング!
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