仏教とは「幸せをつかむためではなく、苦しみを消すための教え」であり、「心の病院」である。
苦しみの原因は本能的な脳の錯覚であり、「求めない人間」になるために自分を変える修行(ひたすら座る、瞑想)を行うことが仏教の本来のありかた。
仏教は「追い求める人生」を止めることで生きる苦しみから救われたいと願う人のためにあり、すべての人に仏教が必要となるわけではない。
この点において、キリストやムハンマドの教えをあらゆる実践をもって広めることを信者に求めるキリスト教やイスラム教とは根本的に異なる。
欲求を追い求める人生と、追い求めない人生には、優劣も善悪もない。ただ、各人の状況によるもの。
VUCAの時代、人それぞれ選択肢があり、選択肢があるからこそ苦しみが生まれるのかもしれない。
仏教は「死ぬ前から死ぬと分かっている生き物」である人間に手を差し伸べる「心の病院」である。
近くに病院があると安心できるように、心にもこうした病院があることは安心だと思う。
これも、ウェルビーイング!