「児孫のために美田を買わず」とは、西郷隆盛が詠んだ詩の中に出てくる言葉で、子や孫のためにたくさんの財産を残しても、それに甘えて自分たちが努力をしなくなってしまうから。
あえて財産を残さないという考え方を表している。ただし、単純な子育て論というのとも違う。
西郷が言いたかったことは、子孫に財産を残そうとすることは私利私欲に走るということであり、このことから志を遂げることはできないということ。

なので志を遂げようとするならば全てを犠牲にする覚悟を持てという意味であり、この言葉は子孫ではなく自分自身への言葉だそうだ。なかなかの覚悟!
一方で、米国社会では親が子に多額の遺産を残すことは、結果的にはその子の将来に向けての大きな可能性を摘み取るという考え方が根底にある。
「その子の多様な人生の開拓に決して有益ではない」ため、子供たちに遺産を遺すことを嫌い、社会の様々な活動に寄付を行う。
これが、米国の多様な社会活動がうまく機能するための潤滑油になっている。
私は遺す財産は持ち合わせていないが、子供たちには教育や考え方や心構えを遺してあげることが大切だと思ってきた。身に着けた教養や教育は無くならないし、誰からも取られない。
改めて児孫に何を残すことが大事かを考えることは大事だと思う。
これも、ウェルビーイング!
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