セネカ「人生の短さについて」

この本は2000年前のローマで書かれた本。

昔買って読んだことがあり、改めて読みかえすと全くそうだなぁとつくづく思う。

冒頭から。

とかく人間というのは、パウリヌス君、自然の悪意に苦々しげな不満を漏らすものですね。短い一生に生まれつくうえ、そのわずかな持ち時間さえまたたく間に過ぎていく、自然とはなんと意地の悪いものか、と。

多忙に過ごしている人間は、頭の中身が成長しないまま、何の覚悟も準備も整わぬうちに、老齢に不意打ちを食らわされます。なぜなら、彼らにとって年老いるのは思いもよらぬことだからです。日ごと老いが進んでいたとはつゆ知らず、あるとき、ふと気づくのです。たとえば、旅では会話や読書や考え事で気を紛らわしていると、知らないうちに目的地に着いていたということがありますが、まさにそれと同じで、人生という、止まることのない急行の旅も、本人が起きていようが眠っていようが、同じ速度で進行します。あれこれと忙しくしている人間ほど、終点に着くまで気づかないのです。

とりわけ悲惨なのは、自分自身の用事でもないことに精を出している連中です。他人の眠る時間に合わせて眠り、他人の歩く速さに合わせて歩き、他人に命じられるままに(さまざまな感情のうちでも最も自由であるはずの)愛だの憎しみだのを覚えている。それで、自分の人生が短いと嘆くのなら、己のためにいかにわずかな時間しか使っていないかを考えればいいのです。

気づけばもう10月。

あっという間に1年の3/4が過ぎてしまった。この間、じっくり自分と向き合ってきただろうか。他人に合わせて自分を見失っていなかったろうか、と考える。

将来は不確実だからこそ、確実な「今ここ」にしっかり重心を乗せて生きていきたい。

これも、ウェルビーイング!

昭和~令和までサラリーマンやってます。心がフッと軽くなる考え方や、元気に生きて行こうという気持ちになるブログを目指してます。誰かのために、もっとWell Being(幸福)な世の中のために!

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