こんなたとえ話から、人の思い込みは怖いと思う。
あるクラスに転校生が来ることになりました。しかし、どこからか「今度来る転校生は、かなりのワルらしいぜ」という噂が広まり、それは担任の先生の耳にまで入ってしまいました。
いよいよ、噂の転校生がクラスにやってきました。転校生は礼儀正しく自己紹介し、クラスに頑張って溶け込もうとしましたが、どうもクラスメイトも担任も妙な視線を自分に向けてくる感じがしてなりません。それもそのはず、「あいつ、ずいぶんネコかぶって普通を装ってるけど、いまに正体を現すに違いない」と、周囲は警戒して接していたのです。
そんな視線にさらされ、何を言っても皆が妙な反応しかしてくれないので、転校生は次第に気持ちがふさぎ、そのうち本当に屈折していきました。
そしてある時、クラスメイトの不愉快な言動に反応して、ついに暴力沙汰を起こしてしまいました。それを見て周囲は、「やっぱりあいつはそういう奴だったんだ。いよいよ正体を現したぞ」と思ったのです。
しかし実は、例の噂は何かの間違いで広まった、事実無根のデマだったのです。
これって怖い話しだと思わないだろうか。
親子関係でも、夫婦でも、職場でも、相手のことを思い込みで見てしまうと、本当にそうなってしまう。
この子はほんとダメなんだから、うちの旦那は家事しない人だから、女性に管理職は難しいから、等々。もし、本当にそう思うとそうなってしまう。
てことは、逆に相手のことを心から信頼して、出来ると思えば出来るのだ。
まずは、自分の心の底にどんな思い込みがあるかをきちんとメタ認知することが大事だと思う。
制度やら仕組みを変える前に、自分の人に対する見方を意識することが大事だと思う。
そうすれば、よい組織になると思う。
これも、ウェルビーイング!