上司と部下、親と子、先輩と後輩、どんな関係でも「頑張ります」と言うことはあるだろう。
私もつい言ってしまう。でも、それではお互い成長しないという話し。
部下「頑張ります!」
上司「おお、頑張ってくれ!」
で、もしその後うまくいかないと、
上司「おい、頑張るって言ったじゃないか」
部下「いや、頑張っているんですけどね」
上司「どうするんだ」
部下「もっと頑張ります」
こうしたやりとりをしてないだろうか?

では、どうしたら良いか?
それは、「では、どう頑張るの?」と、具体的なやり方について問いかけること。
(ある人のエピソード)
私が米国系企業に勤めていたとき、上司の米国人社長Mさんは、「頑張ります」では決して逃がしてくれませんでした。必ず「How?――どう頑張るのか?」と具体的なアプローチを求めていました。
何となく仕事をしていたのでは、口ごもってしまったり、上っ面の答えしか返すことができません。普段から仕事の状況を正確に把握して、上司が納得できるだけの効果性と論理性を伴った対策を考えていないと、即答はできないのです。
しかし、Mさんはその点を厳しく問いただすのではなく、私の考えを尊重しながら丁寧な質問を続けてくれました。すると、Mさんと話をしているうちに、曖昧だった考えが自分で整理できたり、リスクに対する具体的な対処法が頭に浮かんでくるのです。すなわち、Mさんの力を借りて、考えを具体化することができていたのです。
これは、「オートクライン」と呼ばれる脳の機能です。オートクラインとは、自分が発した言葉を自分自身で聞いているうちに、次第に考えが深まったり気づきが起きたりすることをいいます。
あなたも、誰かと話をしているうちに、「あっそうか。わかった、わかった」と自分で答えを見つけた経験があるのではないでしょうか。人の脳は、他の誰の言葉よりも自分自身の言葉をよく聞いているのです。
米グーグル社が社員を対象に分析した優秀なマネジャーの行動特性として、最初に挙げられているのが「優れたコーチであること」です。
多くの外資系企業の経営者は自分自身がコーチングを受けています。そして、部下に対しても部下の考えを引き出すコーチング的な会話をする
3つの方法
① 上司は、部下が安心して話せるような空気を作ること(尋問や詰問ではダメ、心理的安全性)
② 上司は、部下に必ず具体的な行動を言葉にしてもらうこと(「~を意識します」程度はダメ)
③ 上司は、必ずサポートを約束すること(「自分はどうサポートすれば良いか?」と聞く)
お互いが成長できるコミュニケーションを!
これも、ウェルビーイング!
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