30年前に初めて部下を持った時、斎藤一人さんの本をたまたま読んで、今でも毎日意識していること。それは「人に重要感を与えなさい」ということ。
どんな人も、どんな仕事をしてる人も、自分の仕事や自分の存在が、その職場や仲間にとって大切に思われていると感じること(=重要感)が最も大切だということが本に書いてあって、とても印象に残ってる。
「あなたのおかげで助かってるよ」「あなたの仕事は会社にとって大切な仕事だよ」ということを伝えることは、とても大切なことだし、言われたら嬉しいと思う。
ダメな人には、遠慮せずにきちんと「言うべきことを言う」ことは大事。同様に、頑張ってる人には、きちんと「ありがとう」と伝えることも大事だと思う。
上司の大事な仕事
自分だけが偉くなること。それは自分の自己重要感を満たすことではない。上司の仕事は、人に重要感を与えるために、今までの何倍も何倍も働けということ。
人は、自己重要感に浸れるとき、幸せを感じる。社長から、部長から、課長から、「君が頑張ってくれるから本当に助かるよ」と声をかけられれば、「自分は重要な人間なんだ。私が頑張ったから会社の業績が伸びたんだ」と考えるでしょう。
そう考えると、嬉しいに決まってる。それが大切なこと!
どんなに偉い人であっても、人の自己重要感を傷つけるようなことをしていたら、「もう一度、顔を見たい」とは思わない。
顔を見るたびに、いつも社員を怒鳴り散らしているより、いつも人の自己重要感を満たしてあげていたほうがいいに決まってる・
いつも怒られてばかりでは、「この人のために何かしよう」という気持ちになるはずがない。
人は、誰もが自分の自己重要感を満たしたいと思っている。
人は皆、「自分は人より優れたものを持っている」、「自分は価値ある存在である」、「人から尊敬してもらいたい」という思いがある。
相手の自己重要感を高めてくれる人は、「口をはさまず、最後までしっかりと聞いてくれる」、「ニコニコしながら、まるごと肯定してくれ、認めてくれる」、「心の底から褒めてくれる」、「驚いたり、感動したりしてくれる」ような人。
だからこそ、自己重要感をみたしてくれる人には、限りない魅力がある。
魅力は「与える人」にしか生じない。
人の話を聞くという「傾聴」も、あたたかな「笑顔」や、優しい愛ある言葉「愛語」も、すべて人に与える行為。つまり、「与えること」が相手の自己重要感を高めることになる。
そしてそれを、年齢や経験を重ねた人がやると効果は非常に高い。
なぜなら、年齢や地位が上がると、多くの人は「偉そう」になってしまうから。
いくつになっても、人に惜しみなく与えることができる人は、謙虚な人。
「幸せになりたいなら、まず周りの人たちを幸せにすることを考えましょう。人間は、誰かを幸せにすることによってしか、幸せになれないからです」(マザー・テレサ)
他人の自己重要感を満たすことができる人でありたい。
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